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西日本鉄道 社長 竹島 和幸 氏

◆お客さまニーズくみ取り経営効率化策を積極推進

山口

 経験則では推し量れないという観点では、過去に例を見ない燃料費や原材料費の高騰が続いています。経営に大きな影響を与えているのではないですか。

竹島

 確かに、燃料費や原材料費の高騰は、当社の多くの事業に影響するだけに非常に頭の痛い問題です。当社の場合、燃料費が1円上がると年間約6500万円の負担増となります。今年度通期の軽油購入価格は、予算編成時にある程度の値上がりを想定していたにも関わらず、実際の値上がり幅はその予想を大きく上回りました。こうした事態を受けて、7月末に発表した第1四半期の連結決算では業績予想を下方修正しました。先ほど申し上げたバス事業における原油価格高騰による燃料費の増加見込みに加え、ストア事業、広告事業などにおける計画に対する実績の下ぶれ状況を踏まえたものです。しかも、原油価格はこのまま高止まりで推移すると考えられますから、そうした経営環境下での事業構造はどうあるべきかについて早急な対策が求められます。そのため今年度、グループ全体で「原油原材料高騰対策プロジェクト」を設置し、8月までに対応策をまとめました。

山口

 他の事業の拡充や新規事業の展開で、交通事業が全事業に占めるウエートは低下しています。今後もこうした傾向は続くのでしょうか。

竹島

 先ほど申し上げましたとおり、売上高で見た場合、鉄道やバスなどの運輸業の占める割合は全体の4分の1を下回っています。しかし、これからも運輸業が当社の中核事業であることに変わりありません。当社の基盤は、ここで培った信用や信頼、ブランド力にあります。また、何より他事業とのシナジー効果は非常に大きいものがあります。さらに、地域活性化にも不可欠な事業であるという観点から、運輸業を中核として、そのすそ野を広げて行く経営戦略を考えております。

山口

 中核事業に据えられる運輸業の中でも、バス事業の効率化で優先的に取り組まれている施策および今後の課題についてはどのようにお考えですか。

竹島

 これまでも、信号待ちなどでのアイドリングストップの徹底や、急加速や急停車を控えるなど、以前から燃費の向上に努めてきましたが、こうした指標を数値化したデジタルタコグラフを全車両に装着した結果、燃費効率が約8%向上しました。また、お客さまの利便性向上を図るため導入した、GPSによるバス位置の情報提供システム「にしてつバスナビ」は、06年4月から福岡都市圏全域の路線が対象となり多くの方にご利用いただいています。さらに、九州内などのバス事業者50社が共同して06年4月から本格発売を開始した、九州・下関エリアの高速バス、路線バスが3・4日間乗り放題の、「SUNQパス」は、今年7月末現在までの累計発売枚数が9万枚を超えるなど、大変ご好評をいただいております。65歳以上の方を対象とした路線バス全線が対象のフリー定期券「グランドパス65」も好評ですし、学生向けの福岡都市圏フリー定期券「エコルカード」は今年度、筑豊エリアにも導入するなど対象エリアを徐々に拡大しています。これからもお客さまのニーズをくみ取った新しい商品を提供し続けることで、ご利用いただけるお客さまの増加に努めたいと考えます。また、さらなる効率化策としては、今年度から「主管営業部制」を採用しています。これは、営業エリアを6つに分類し各エリアに主管営業所を設定、その下に3営業所を置き、それぞれ効率良い車両運営やフレキシブルなサービス提供に取り組むというものです。



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