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今月のゲスト

●コカ・コーラウエスト社長 吉松 民雄氏

 関西大経済学部卒。1969年近畿コカ・コーラボトリング(現コカ・コーラ ウエスト)入社。取締役営業企画部長、常務、専務などを経て、2007年3月に同社社長。09年1月、コカ・コーラ ウエスト発足に伴い、同社副社長兼チーフオフィサー(最高営業責任者)。今年1月1日から現職。山口市出身。趣味はテニスと読書で、特に司馬遼太郎、宮城谷昌光の作品を好む。

「厳しい事業環境は変革の好機
ブランド力を磨き飲料ビジネスの未来を創造」

 コカ・コーラ ウエストが2府12県を管轄する国内最大のボトラーとなって1年後、かじ取りを託されたのは統合の陣頭指揮をとった吉松民雄氏であった。消費の低迷から飲料業界も変革の時代を迎えているが、同氏は「今後10年間の発展に向けた明確な成長シナリオを描くのが私の役割」と語り重要な局面を総力戦で乗り切る構えを見せる。

聞き手/本誌編集長 山口 真一郎

◆従来モデルが通用しない今こそ変化する大チャンス

山口

 消費環境は目まぐるしく変化し、飲料業界も変革の時代を迎えていると言えます。そうした中でのトップ就任について、率直なご感想からお聞かせください。

吉松

 個人消費の低迷やPB(プライベートブランド)商品との競争激化など、私どもがこれまで強みを発揮してきた従来のビジネスモデルは通用しなくなっています。そうした観点から言えば、当社が置かれた事業環境が極めて厳しい局面にあることは間違いありません。しかしながら、こうした状況は、真の意味で当社が変化する大きなチャンスでもあります。また、4社統合の責任者を務めた経緯からも2府12県をカバーする国内最大のボトラーとなった当社の向こう10年間の発展に向けた明確な成長シナリオを描く役割があると感じ、就任要請を即決しました。
 一方、当社の09年12月期連結決算は、福岡証券取引所に上場後、初の最終赤字を計上しました。しかし、ここには固定資産売却に伴う減損損失も含まれます。いわば、末吉紀雄会長にすべてをリセットして再スタートが切れる状況を整えていただいた訳ですから、全社員が一丸となってV字回復を果たしたいと考えています。

山口

 景況感が回復基調にあることを示す経済指標も発表されていますが、飲料業界に好転の兆しは感じられますか。

吉松

 当社の主な販路は、コンビニエンスストアや食品スーパーなどの小売店と自動販売機に分けられます。小売店販売の場合、最大の課題は単価の減少に歯止めが掛かっていないことです。特に、消費者の低価格志向が強まっていることを受けて、食料品全体の約3割を占めるPB商品の影響が拡大し、飲料業界も価格で対抗するというパラダイムから抜け出せない状況にあります。外食機会の減少、家庭食の増加など飲料需要が伸びる要素はあるのですが、業界全体の売上高に反映しない要因もここにあります。付加価値商品の提供を基本方針とする当社は、こうした傾向には与していませんが、売り上げへの影響は決して小さくありません。


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