| 嘉穂劇場 | 2005.10.11更新 |
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気候もよくなってきたことだし、旅気分でどこかに出かけたいなと思い、筑豊は飯塚へ。 今回の目的地は「嘉穂劇場」。歌舞伎の好きな私としては一度はここで観てみたいという劇場のひとつです。お尋ねしたところ、公演日以外は見学できるというので早速おじゃますることに。 この日は博多駅から「福北ゆたか線」(JR篠栗線)を利用。約40分の電車の旅です。毎日の通勤電車から見ている景色がほんの少し変わるだけですっかり旅気分。もう少し秋も深まると紅葉が美しいことでしょう。
飯塚駅に到着し、そこから10分ほど歩くと大きな川(穂波川)の向こうに緑色の屋根が見えてきます。広大な敷地にド〜ンと建っている小屋を想像していましたが、商店や民家の間に溶け込むように建つ姿はまさに「町の劇場」です。 | ||||
| 当日は顧問の伊藤英昭さんにご案内いただきました。
ご存知のように、嘉穂劇場は2003年の7月に大水害に遭い、翌年の9月に復旧工事が完了。劇場内の柱にはまだその当時の跡が残っていました。水に浸かったものの、主な柱はそのまま使うことができたそうです。
役者さんの中には「その時の自分の調子によって、客席が近くにも感じるし遠くにも感じる」という方もいらっしゃるそうです。特に復旧工事後のこけら落しでは、再開を待ち望んでいたお客さまと役者さんとの熱気がものすごかったといいます。 今は空調が効いている場内ですが、その昔は緞帳が開いた途端に客席の熱気が舞台に流れ込んで来て、舞台側に設置してあった警報装置が鳴ったこともあるとか…。格闘シーンでは「助太刀いたす!」と言って二階から舞台に飛び降りたお客さんもいたとか、いないとか?それくらい熱気を帯びていたんですね。 舞台の天井部分は竹組で、ライトを渡してある横竿も全て竹。上げ下ろしは脇にある大きな綱を引いて行います。こういった綱の上げ下ろしも、廻り舞台を動かすのも、もちろん全て人の手で行い、「緞帳以外は人力です」とのこと。
みなさんと一緒に舞台下の「奈落」へ降りると、廻り舞台を動かしてみようと声がかかりました。みんなで力を合せて押しましたが、通常12名で動かしている舞台はそれ以上の人数で挑んでもピクリとも動きませんでした…。ちなみに、今年の夏には小学生達が挑戦して見事に廻したそうです。 | ||||
| 奈落から花道の下を通って再び一階へ戻り、そこから階段を上がって二階の資料室へ。 飾られている昔のポスターや公演のチケットは洪水の被害を辛うじて免れたものだそうです。それでもインクの部分がにじみ、紙がふやけたり、くっついて一部がはがれたりしています。今はチケットというとどれも印字された同じようなものばかりですが、昔のチケットはそれぞれに個性あるデザインで味わいがあります。 中には、随分昔に行われた「異種格闘技戦」のチラシも。いわゆるK-1のハシリですね。演劇や歌謡ショー以外にスポーツまで行われていたとは驚きです。水害でダメになったものも多いそうですが、他にも小道具や木札、火鉢など昔実際に劇場で使っていたをものを見ることができます。 |
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その後は二階の客席に腰を下ろし、舞台を眺めながら伊藤さんにいろんなお話を聞かせていただきました。
今年の夏には県内の小学生約120名がキャンプを行ない、劇場内で寝泊まりをしていろいろな体験をしたそうです。この経験がもとになって、将来この劇場で廻り舞台を廻したりしている子がいるかもしれませんね。また、12月24日には九州交響楽団や公募の市民の方々による「第九」の演奏会が行われる予定です。昨年の復興以来、こうした地域貢献事業なども数々行なっています。 今後もさまざまなジャンルの公演が予定されています。交通の便もよいので、ぜひ足を運ばれてみてはいかがですか? 劇場からの帰り道、すぐそばの商店街を散策し、某お菓子屋さんでその名も「嘉穂劇場」という和菓子を購入。この劇場と町の持つ雰囲気に、どこか懐かしくて心暖まる気持ちになった初秋のミニ旅行でした。 【行った人:Chou】 |
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