達人の常宿
Vol.153

大分県・鉄輪温泉 旅館 国東荘


▲大浴場

▲別府の海の幸たっぷりの夕食の一例

 昔も今も、別府観光の目玉は地獄めぐり。噴気が盛んに立ちのぼり、地獄の集中する地に鉄輪温泉街はある。別府湾や市街を望む、扇山の裾野に連なる鉄輪・明礬の地獄ラインは温泉天国でもある。鉄輪温泉の湯は圧倒的に食塩泉が多く、明礬温泉の湯は明礬泉や硫黄泉という泉質の違いはあるが。

 国東荘は、鉄筋4階建てで部屋は和室のみ。本館にも内湯と露天風呂があるが、道路を隔てて、平成17年8月にリニューアルオープンした温泉棟「湯元・源泉 坂吉の湯」がある。坂吉(さかきち)というのは、明治生まれのこの宿の初代の名である。源泉井戸はこのすぐ横で盛んに湯けむりを上げており湧きたての、新鮮このうえない源泉を100%かけ流しにしている。噴出時の温度は100度を越え、湧出量は毎分260リットル。たっぷりの湯量があるので、本館と温泉棟の2カ所で使う自家消費分はもとより、近隣の他の宿にも分けているほど。泉質は弱食塩泉。泉質の特徴として、黄褐色の濁りがみられる。坂吉の湯には2つの大浴場に、蒸し湯、砂湯、滝湯、貸切露天風呂がある。


▲蒸し湯(上)と砂湯(下)

 別府名物の「蒸し湯」は、菖蒲に似た石菖という薬草を敷き詰めた小部屋に入り、密閉して温泉の蒸気で蒸すという、独特の穴ぐら式サウナである。中ではみな寝転んで汗をかくが、そのときに石菖の薬効成分が浸透していくのだ。
 砂湯は指宿の占有ではなく別府にも「市営別府海浜砂湯」という公共の砂湯が、上人ヶ浜の浜辺にある。昔は海岸を手で掘っただけでも温泉が湧き出たという。この海浜砂湯は食塩泉で、別府八湯のひとつ亀川温泉。この別府温泉伝統の「砂湯」も坂吉の湯に完備。ただし、海浜砂湯では砂かけさんにかけてもらうが、坂吉の湯では自分で掛けることになっている。滝湯はもちろん打たせ湯である。

 国東荘は味自慢で、料理宿の顔をもつ。別府は地の利に恵まれ新鮮な魚介類が豊富。ゆえに定番料理は「海の幸会席」である。また、鉄輪ならではの郷土料理、地獄蒸しも人気が高い。エビ、カニ、サザエ、骨付きウインナー、スイートコーンなどを地獄釜で蒸し上げた地獄膳プラス会席料理の「地獄蒸し会席プラン」は、平日1泊2食12,750円。ほかにもズワイガニよくばりプランや、大きな鶏モモ炭火焼きプラン、またカレイの薄造りやフグ刺し付きなど、季節の味覚の宿泊プランも各種あるので、予算や好みに合わせて楽しめる。ふぐ刺しや城下カレイや関アジなどの別注文もOK。


▲地獄蒸し(左)・ズワイガニの地獄蒸コース(中)・地鶏モモ炭火焼き(右)



御宿デ−タ
大分県・鉄輪温泉 旅館 国東荘

■1泊2食/海の幸会席 8,550円〜15,900円まで
■食事休憩/3,675円〜(部屋代込・入浴料サービス)
■入浴のみ/600円(9:00〜21:00)
■大分県別府市鉄輪風呂本3組
 TEL 0977(66)0241 FAX 0977(66)3752
 URL http://www.beppu-kunisakisou.com/
★アクセス/
 JR日豊本線別府駅から車15分
 大分自動車道別府インターから2km

トップへ戻る