達人の弟子が行く
Vol.106


母と娘、久しぶりの旅行 両手に土産と幸せいっぱい
福岡県直方市 S子さん

 2004年9月19〜20日の連休。親孝行の真似事でもしようと、母と妹2人と私の4人で黒川温泉に1泊旅行をしました。妹2人は仕事があるため日程を合わせるのにひと苦労で、今まで何度か話は出るものの実現しませんでした。
 母も昔は旅行好きで、よく一緒にドライブや1泊旅行をしていたのですが、90歳を過ぎて足腰が弱ってからは誘っても良い返事をすることの方が少なくなっていました。今回は娘3人が一緒ということでとても楽しみにしていたようで、母の嬉しそうな笑顔を見るだけで言い出しっぺの私も無理にでも思い立ってよかったと思いました。
 朝7時30分、みんなを乗せてさあ出発です。途中、道の駅等で休憩をとりながら「高塚地蔵尊」へ。旅の安全とお互いの健康を祈りました。お賽銭用にと小銭も多く持ってきていたのですが、境内をくるりと一周すると、ずっしりしていた小銭入れも軽くなりました。
 次に「九重ふるさと館」で休憩をとり、昼食は「豆腐工房さくら草」で定食をいただきました。柚子味噌を付けた豆腐の田楽と、出来立てのざる豆腐は絶品でした。帰りにおからをいただき、家でおからケーキを作りました。「やまなみ牧場」では早速お土産の購入。女4人、それぞれけっこうな量を買っていました。まだ先は長いというのに‥‥。緑の草原とさわやかな秋風の中、園内を散歩するのはとても心地よかったです。
 久住連山を車窓から眺め、牧の戸峠を快適ドライブで「くじゅう花公園」へ。母と私はちょっと疲れたので妹2人だけ入園し、私達は車中でひと休みしました。花公園は台風の影響で花が少なくイマイチだったようです。
 宿は、熊本県・黒川温泉『奥の湯』。とても行き届いた感じのよい接客ときれいな部屋で、しばし4人でゴロゴロとくつろぎ、少し元気が出た母を車椅子に乗せ、温泉街の散策へ出かけました。もう4時過ぎだと言うのに風の舎(観光旅館共同組合)の駐車場は日帰り入浴客の車が長蛇の列。この光景には正直驚きましたが、それだけ人気があることに納得させられました。
 湯けむりの立ちのぼる温泉街には古民家を移築した建物もあり、どこか懐かしく喧噪を忘れさせてくれる独特の雰囲気があります。これだけたくさんの観光客がいるのにうるさく感じない、不思議な時間の流れがここにはある気がします。個性的な店も一軒一軒のれんをくぐるのが楽しく、新しい発見がありドキドキ・ワクワクして‥‥。女4人親子というより女子高生?のようにはしゃいでいたような気がします。
 そろそろ足も疲れてきたので、宿の温泉で一日の疲れを流しました。小さく曲がった母の背に、時間の流れを感じました。
 いよいよお楽しみの夕食です。ニジマスのカルパッチョに名物の馬刺、赤牛の陶板焼に鮎の塩焼、野菜の天ぷら等々、デザートまで合わせて14品。どれも美味しく、盛り付けも女性好みだと思います。母は食が細くなり半分の量しか食べられませんが、妹2人が「もう腹いっぱい」と言いながら母の残した料理をきれいに片付けました。
 夜、親子・姉妹で語り明かすはずが、私が一番にダウン。続いて母。妹2人は寝る前にもう一度温泉を楽しんだ様子。私は年のせいか朝が早いので、朝湯にゆっくり浸かりました。
 朝食も美味しくいただき、大満足で宿を後にしました。杖立温泉の「豊作市場」で現役主婦3人は野菜を購入。もちろん夕食の材料です。大分県大山町「ひびきの郷」でまたまたお土産を物色。日田市のサッポロビール「森のビール園」で昼食をとりました。すぐ下の妹は朝食を食べ過ぎたようでドリンクしか頼みませんでしたが、注文したパスタと雑炊と蕎麦を4人でつつきました。親子・姉妹だからできることですね。
 福岡県浮羽町「やまんどん」で梨狩りをして、味噌漬の美味しい「大渡商店」(杷木町)で好みの漬物を買い、帰路につきました。
 後何回、母と旅行ができるかわかりませんが、いつまでも元気でいてほしいと思います。私の自己満足かもしれませんが、今回思い立ってよかったと思います。また一緒に遊びに行こうね、お母ちゃん。

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