福岡市美術館には、アジアの玄関口福岡にふさわしく、アジアの古美術が数多く所蔵されています。その中から毎年アジアマンスの期間にテーマを決めて紹介されているのが、東南アジア古陶磁の「本多コレクション」です。
 今年のテーマは「器の装い」。どんな展示会になるのか、始まる前に学芸員の後藤さんにちょっとお話を伺ってきました。


◆「本多コレクション」って?
 「本多さんって誰?」と思いませんでしたか?この方は、個人で東南アジアの古陶磁を収集されていた方です。「本多コレクション」は、故本多弘(ほんだひろむ)氏夫妻が収集されていた東南アジアの古陶磁を、縁あってアジア美術に力を入れている福岡市美術館に寄贈していただいたものだそうです。

◆ 華やかな器
 そんな「本多コレクション」から、今年は「器の装い」というテーマで、タイ、クメール(カンボジア)、ミャンマー、ベトナムの古陶磁の中でも色絵や青磁刻花、青花など名前からして美しい、装飾性に優れた器を選んで展示されるそうです。

◆ みどころは?
 今回は70点ほど展示されるとのことですが、特に「目玉」の器を教えてもらいましたので、一足先にご紹介します。
 まずは「色絵麒麟文盤」。ベトナムの色絵で、赤や緑で彩色された、長い年月が経っているにも関わらずとても華やかな印象の器です。
 それから「青磁刻花稜花盤」。こちらはタイの器で、青磁に文様が刻み込まれ、落ち着いた繊細な美しさの器です。今のセラドン焼きに通じるものがあって、私はこれがとても好きです。

色絵麒麟文盤(山崎信一撮影)

青磁刻花稜花盤



青花牡丹唐草文壷
(山崎信一撮影)
 そして「青花牡丹唐草文壷」。ベトナムの染付の壷です。大胆な筆づかいの牡丹がなんとも堂々とした印象の壷です。
 3点とも、タイやベトナムで現在使われている器のご先祖様らしく、どこかなじみがあって、でも一段と美しい器ばかりです。私、個人的にタイやベトナムの器が好きで、家ではタイのセラドン焼きの器の登場回数が非常に多いので、実物を見るのがとても楽しみです。
 ちなみにお話をうかがった後藤さんがお好きなのは、「白磁印花牡丹唐草文褐釉平椀」。花の文様を刻み込んだ品のよい白磁の器で、写真ではその美しさはわからないので、ここでは写真をお見せしません(ゴメンナサイ)。ぜひ会場で実物を探してみてください。

 「古陶磁」というと、地味でしぶいイメージがありますが、今回は「器の装い」という名前の通り、装飾性に富んだものが展示されます。
東南アジア好きの方も、器好きな方も、足を運んでみてはいかがでしょうか?

◆ 学芸員の後藤さんから一言
  写真ではわからない、実物の器の美しさをぜひご覧になってください。

 ●福岡市美術館
  〒810-0051 福岡市中央区大濠公園1-6
  TEL 092-714-6051
  URL http://www.fukuoka-art-museum.jp/

 【開館時間】9:30〜17:30(入館は17:00まで)
 【休 館 日】毎週月曜日(但し月曜日が祝日の際は、翌火曜日が休館)
 【観 覧 料】◆ 常設展示 ◆
       一般200円(150円)、高・大生150円(100円)、小・中生無料。
       ※但し、福岡市発行のシルバー手帳、療育手帳、又は身体障がい者手帳、
       精神障がい者保険福祉手帳所持者は無料。( )内は20人以上の団体料金。
       ◆ 特別企画展示 ◆
       各展覧会によって料金が異なります。美術館までお問い合わせ下さい。

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